仕込が早く終わった水曜の昼下がり、
お昼寝から覚めたののちゃんと、縁側の外の椅子でしばらくぼんやりしました。
足元を見て、
『むしさんあるいてるねー』
『ほんとだねー』
空を見ては、
『あ、へーこぷたー!(ヘリコプターの意)』
『ほんとだー』
また足元を見て、
『あれっ、むしさんいないねー』
『ほんとだー。どこいったんやろねー』
『むしさん、おうちかなぁ』
庭のもみじが揺れているのをじっと見ているので、
『そよそよしてるねー』
と私が言うと、
『そよそよ?』
『うん、風がね、やさしく吹いてるからね、やさしく揺れてるでしょ』
『そよそよね~』
『今日は暑くも無く寒くも無く、風もやさしくて気持ち良いね~』
『きもちーねー!』
こんな、なんでもないような会話と、当たり前のような暮らしが、
かけがえの無い、豊かさだなと思うのです。
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